OCDとサプリ:NAC(Nアセチルシステイン)

 私の娘はこの2年以上、OCD(強迫性障害)とPTSDによるうつ病と不安障害(パニック障害)でふつうに生活できなくなり(外出できない、パニック発作が頻繁に起こる、食事ができないなど)この2年以上様々な治療法を試してきました。言い換えれば、これぞという効果があった治療法は見つかっていないということなのですが、目に見える効果があるというわけではなくても、摂取しないと調子が悪くなるので少なくとも娘にとってはきっと効果があるのだろう、というサプリがあります。プロバイオティクスの効果は以前にも書きましたが、娘は精神科のクリニックに勧められてOCDの治療のため、NAC(Nアセチルシステイン)を毎日摂取しています。このサプリを日本語で検索するとその働きとしてなぜか「美容と健康をサポート」という説明が出てくるのですが、OCD-JapanというNPOの「OCDと治療」というページでは、近年OCDとの関与が注目されているグルタミン酸を標的としたOCDの薬物治療の1つとしてNACが挙げられています。NACは「高価ではなく、明らかな副作用もなく、市販で手に入る薬であるので魅力的な治療の選択肢になるかもしれないが、エビデンスは限られている」とされており、どこが「魅力的」なのかといえば、強迫的または衝動的な行為障害を抑える効果を示す研究結果があるのだそうです。娘のOCDは絶え間なく侵入思考があるというものですが、侵入思考や無意識に毛を抜いたりする症状が和らぐ気がするそうです。美容と健康をサポートする一方でOCDの症状も和らげてくれるならそんなありがたい話はないので毎日摂取しています。

 「グルタミン酸」というと「味の素」と思っていた私には驚きだったのですが、グルタミン酸は興奮系の神経伝達物質でもあるのです(抑制系がギャバ【GABA】)。そしてグルタミン酸はOCDだけでなく、統合失調症を含む様々な精神神経疾患に関係があるとされています。グルタミン酸やGABAを調節するためのサプリは色々と入手可能なのですが、精神科では通常そういったサプリを推奨されることがなく、私にはそれが不思議でなりません。娘がかかっているクリニックはホリスティックな治療をする所なのでサプリも勧めてくれますが、それまでの精神科医は定番の抗うつ薬・抗不安薬を処方するだけで、「効果がない」と言っても量を増やされるだけでした。日本ではどうなのかわかりませんが、米国では精神科医は薬を処方するだけ、という気がしないでもありません。患者にあった薬がみつかるまで試行錯誤を繰り返すという感じです。そして試行錯誤を繰り返すなら、市販のサプリも試す価値があるように思えます。

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このサプリの販売元ホームページ(pureformulas.com)の説明では抗酸化作用があって肺を守ると書いてあります。(OCDに効くとはどこにも書いてありません。)

 

 

 

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