久しぶりの外出

 先日は娘の誕生日だったので、サンフランシスコ市民の憩いの場であるミッション・ドローレス・パークに犬のリキも連れて行ってきました。不安障害のため毎日アパートから出るのがせいいっぱいで、リキの散歩ができたら花マル日である娘にとってそれはとても勇気のいることでした。そして、車の運転が苦手な私にとっても、サンフランシスコのど真ん中に車で行って路上駐車をするということは、考えるだけで気が滅入ることだったのですが(たとえ前後に車がなくても縁石に沿って駐車するのが困難なくらい運転オンチなのです)、せっかく娘が勇気を振り絞っているのに私が怖じ気ついてはいけないと思い、行ってきました。結果的にはちゃんと駐車できて公園でピクニックを楽しむことができました。新型コロナウイルスで公園の状況はどうなんだろうと思っていたのですが、広い芝生に半径2メートルくらいの円が社会的距離をあけてチョークで描いてあって、人々はお行儀よくその円の中におさまっていました。

 思い起こせば私も普通の人以上に運転に対する不安感が強くて、2年前、初めてシリコンバレーのアパートからサンフランシスコの中心地まで運転しなくてはならない用事ができた時、前の晩は眠れなくて、当日は食事も喉を通らないくらいでした。以前、カウンセラーの先生が「運転していて交通事故に遭ったがために運転できなくなった人たちを何人も診ている、でも唯一の治療法はエクスポージャー(暴露、恐れる状況に向き合うこと)しかないんですよ」とおっしゃっていたのを思い出しました。私は大都市の(しかも坂道だらけの)サンフランシスコを運転するという恐怖、娘は外に出かけるという恐怖にそれぞれ立ち向かった1日でした。

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サンフランシスコ市民の憩いの場、ドローレス・パーク。芝生の上に社会的距離を保つための円が白いチョークで描かれていました。

 

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