加重ブランケット

先日、『テンプル・グランディン 自閉症とともに』という映画を見ました。テンプル・グランディンは自閉症を抱えながら博士号をとり、コロラド州立大学で動物学を教え、自閉症啓発活動を行っている女性です。屠殺される家畜が静かな気持ちで最期を迎えられるよう、人道的な屠畜施設を設計したことで有名ですが、「締め付け機(Hug machineまたは squeeze machine)」というものも発明しました。牧場を経営するおばの家に滞在中、興奮状態の家畜を静めるために使われていた締め付け機にヒントを得て自分のためにハグマシーンを開発したのです。箱状の装置の中に体ごと入って体を締め付けることで、リラックスできる装置です。そして、この体を圧迫して精神をリラックスさせるというコンセプトが、どうやら「加重ブランケット(weighted blanket)」の発明につながったようです。加重ブランケットとは、5〜10キロ程度の重さがあるブランケットで、一般的には体重の10%程度のものを選ぶとよいと言われています。加重ブランケットはリラックス効果のほか、ADHD(注意欠如・多動性障害)や、RLS(restless legs syndrome、むずむず足症候群)に効果があると言われているようです。

娘は不安感が増した時にこのブランケットを使用します。やはりだからといって不安が解消するわけではありませんが、多少落ち着くようです。その鎮静効果は、DTP(Deep Touch Pressure)と呼ばれる方法と同じで、体の表面に圧力を加えることで気持ちが落ち着くのだそうです。確かに赤ちゃんをしっかり包む「おくるみ」も、それに通じるのかもしれません。そしてなんと、犬用にも加重ベストがあります。犬でも体表面に圧力を加えることで不安感が和らぐことがあるのですね。

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娘が作った、不安になった時の対処「メニュー」





 

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